「お、おおおおお女だったなんて……」

そう嘆いているミルさんの肩を叩いて慰める姉二人。

それを見て「ふぇっふぇっ」と、奇妙な声で笑う老人。







―――つまらない

私が探している物はこんな情景ではない。


『とりあえず、これで私は失礼する』

さっさと此処から立ち去りたいのが、今の私の本音である。

が、そんな事をこの人達が許す訳もなく。


「え?何を言っているんですか?」
『は?』
「こんな暗い時に、一人で森に行くなんて危ないわよ?」
「そーそ。女なら尚更じゃない?」

ミルさんの一言に姉達も続けて口を開いた。





―――今日は厄介事ばかりだ。全く。


『私は大丈「素直に此処にいりゃいーじゃねーか」




……誰だ?

ミルさんの家族か?
にしては、髪が赤いが……って、私には関係ないな。