天使の翼を持った鬼~愛よ輝け~

「総司…?」


呼びかけても、返事をしてくれない。


あ…まだ声小さいかなぁ。


だってこれ以上出ないんだもん…。


「ねぇ、ちょっと、痛い…」


抗議の声も、聞いてくれない。


天鬼もいるんだけどな…。


そう思って天鬼のほうを振り返ると…


そこに広がる光景に、あたしは息を飲んだ。


のむしか、ないだろ…。


だって、お千代さんがいて。


天鬼に抱きついていたから…。


泣きながら、天鬼に抱きついて。


それを受け止めるだけの力を、今の天鬼はないから。


二人で倒れ込むようになっていた。


…見ないでおこう。


そう決めたあたしだった…。