分からなくて・・・。孝太の言葉が聞こえなくて。届いてる。でも、怖くて怖くて、泣かないよ・・・泣かないって決めたのに。

「孝太・・・。どうしてそんなこと言うの・・・?」

ねぇ、教えて。うつむいたままじゃ、分からないよ・・・。いつもみたいに、猫みたいに笑ってよ・・・。

「・・・ごめん」

鍵盤に涙が落ちる。だけど、拾い集めるんだ。

「孝太・・・。私は、これからもミューズさんの音楽療法に助けてもらうかもしれない。でも・・・。私は、孝太がすき」

震えてる孝太の心が背中から伝わってくる。

「オレ・・・あんなに、はるちゃんを苦しめてしまった。あの時、断っていれば・・・」

「え・・・?」

「あの手紙のこと、最初に相談したんだ。孝太くんが、はるちゃんの名前を書いてたから」

「うん・・・」