「沙羅さん…。」

「ん?」

「あたしは…。先生を忘れられません…。」

「うん。それでいいんじゃない?」

「好きでいても…。いいのかな?」



沙羅さんは優しい瞳で優しい微笑みをくれた。



あたしは先生を忘れられない。



あんな先生を見たって、あたしと過ごした同じ時は本物だったから…。



あれは先生じゃない。



わかってるよ。



あたしに嫌われる様に仕向けたことも。



先生はバカだね…。



あたしが諦めるとでも思った?



「あたし…。頑張ります。」

「うん。」

「沙羅さん…。あたしが、先生を迎えに行くまで、先生をよろしくお願いします。」

「わかった♪」



あたしはそのまま沙羅さんに送ってもらって家に帰った。



絶対諦めない。



絶対忘れない。



もう少し…。



頑張ろうね?



先生…。