君の声がききたい

「sAra.好きなの…?」

「!」


俺がそう聞くと、沙和は頷いて携帯にメールを打ち込む。




――――――――
【TO】

sAra.大好き(≧∀≦)
超ファンなんだ!

今日、新曲の発売日なの
すっかり忘れてた〜

ーENDー

――――――――


へぇ。

沙和sAra.好きなんだ…


sAra.って、女に人気があんだな…

恵里佳と美穂も、
確かsAra.ファンだった気がする…


ス。



再びメールを打ち込み、俺に携帯を見せる沙和。




――――――――
【TO】

私、名前が沙和でしょ?

sAra.と一文字違いなの☆


ーENDー

――――――――


嬉しそうに笑う沙和。

沙和は続けた。




――――――――
【TO】

CD買って来るね(^o^)

初回限定版は、
ミニカレンダーが
もらえるんだよ☆

ーENDー

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俺は沙和のメールを読み頷く…

沙和はCDを持ち、小走りでレジに向かった…


また‥沙和のことが知れた気がした俺は、CDショップの外で沙和を待ちながら、沙和のことをぼんやりと眺めていた。




しばらくすると、沙和が俺のところに走ってきて…

ちょっと早いが、俺たちは映画館に向かった。