君の声がききたい

俺は少し迷ったが、またノートに向かって書き始める。


《面倒だったら 今日誘ってないよ》


「………!」


俺の言葉に、沙和はちょっとだけ微笑んだ。

そして口を「ありがとう」と動かし、残りのサンドイッチを食べていた。









「俺が払うから」

「ーっ――っ!」


小一時間後。

メシを食い終わった俺たちは、レジで金を払うところ。


しかし…レジ前で、ちょっとしたもめ事が…




――『♯☆♂※♀っ!!』


手話で俺に何かを訴える沙和。



「いや。それわかんないから(汗)」

「〜〜〜」


すると携帯を出して、素早くメールを打ち、俺にズンと見せてくる。



―――――――――
【TO】

今日は私がおごるって
言ったでしょ(●`ε´●)

ーENDー

―――――――――


「いいよ。さっきの映画のチケットは出してくれたんだから、ここは俺が…」


グッ……


「て、てめ(汗)」


強引に、俺から伝票を取り上げようとする沙和。




コイツ…

結構強情だな(汗)


俺は沙和の携帯を取り上げ、メールを打ち込む。