君の声がききたい

俺らが観る映画が始まる時間まで、あと2時間弱もあるらしく…

チケットを買った俺たちは、少し早いが昼メシを食うことにした。


映画館の近くにあるカフェレストランに行き、飲み物とメシを注文したあと、タバコに火をつける俺たち。




「キャハハ…」

「でさ〜」


・・・・。

俺たちの周りの席にいる客は、俺たちを除くと女ばかり。


ちょっと恥ずかしくなりながらも、出されたお冷やを一口飲む俺。




カキ

カキカキ


《あんまり こうゆうところ来ないの?》




沙和がノートに書いた文字を見て、俺もペンを持ち返事を書く。




《なんで?》

《なんか落ち着かなそうだから(笑)》


………っ!


クスクス笑う沙和。



《見んなよ!》


またクスクス笑う沙和。




「お待たせいたしました。アイスカフェオレと、アイスコーヒーでございます」


店員が飲み物を持って来る。

俺は店員からアイスコーヒーを受け取り、ゴクゴクと飲んだ。



カラン…



ふと沙和を見ると、カフェオレにガムシロを入れている。

俺はその光景を見て、ペンを手に取った。