君の声がききたい

俺の言葉に、キョトンとする沙和。





「わかる?え・い・が」


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【TO】

映画でしょ?

ーENDー

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「そうそう」


俺がそう頷くと、沙和はパァーと顔が明るくなった。




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【TO】

楽しみだなッ( ´艸`)

ーENDー

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沙和のメールを見たあと…俺は沙和に笑顔を返した。



普段は割と無表情の俺。

自分ではあまり意識したことはないが、周りからよく言われる(主に修也に)


俺自身、

おもしろかったら笑うし、

つまらないと笑わない…


女に笑いかけるとか…今まで一切なかったのに・・

沙和には笑顔でいられる自分がいた。



《まもなく……新宿〜》


目的地の駅に着いた電車。

俺は沙和と電車を降りて、映画館へ向かった…






【CINEMA】


がやがや



映画館に着き、とりあえずチケット売り場へ向かう俺たち。




「なにか観たいのある?」


チケット売り場の画面に表示されている、今公開中の映画を指差して沙和に聞いた。