君の声がききたい

そして沙和にドリンクのメニューを見せ、「なに飲む?」と口をゆっくり動かして聞いた。

迷うことなく、メニューのビールの写真を指差す沙和。

「じゃあ俺も」と言うと、沙和はクスクスと笑う。





「タバコ吸ってもい?」

「………!」


ずっと我慢していたタバコが吸いたくなり、俺はポケットからタバコとライターを出して、沙和に見せながら聞いた。

すると沙和は、思い出したように自分のバックから何かを出した。




「…え?タバコ?」


バックから沙和が出したのは、意外にもタバコだった。

沙和はタバコを俺に見せたあと、すぐにメールを打ち始め…しばらくすると俺に…




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【TO】

私も吸ってい(^.^;)y-~~?

ーENDー

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と、言ってきた。


俺は「いいよ」と頷く。




タバコ吸うんだ…

意外な一面だな。




「お待たせいたしました〜」




そんなことをしていると…さっき注文した、俺と沙和のビールが運ばれてくる。

ビールを受け取った俺は、ジョッキのビール2つのうちのひとつを、沙和渡す。





「じゃあ乾杯しようぜ!新しい友達が増えた記念だし…えっ‥と・・名前なんてゆうの?」


酒を片手に持った修也が、沙和に聞く。





「沙和だよ」