君の声がききたい

さらっと言う隼人…


胸が痛かった。




「わかった。伝えるね」

「おい!どこ行くんだよ!?」

「ごめん。あたし友達と約束あるから…」


気がついたらあたしは嘘をつき、気がついたら走っていた。

隼人とこれ以上居たくなかった…


こんなこと今までなかった。

隼人に嘘をつくのも初めてだった…







翌日

あたしは西野さんに、隼人のメアドを教えた。

西野さんはかなり喜んでいた…






きっと…

これはあたしが大人になった証拠なんだと思う…


あたしが隼人のおまけになりたくないのは…

きっと友達としての隼人を、誰かに取られたくないからだ。


幼なじみ特有の、気持ちなんだと思う…

大事にしてたおもちゃを、誰かに取られるような…そんな感じ…



でも隼人はあたしの所有物ではないし…

おもちゃでもない。


だからあたしが、こんなこと思うこと自体おかしいんだ…