君の声がききたい

「………」

「………」


俺らに会話はない。

当然だ。



ちらっと沙和を見下ろして見ると、沙和はキョロキョロしながら俺の隣で歩いている。


沙和…

案外背が高いな…


いや高くはないか。

多分160(cm)ちょいくらい…?

まぁ、女にしては高いな…



上から下まで、沙和を観察する俺。


沙和の服装は…ぴったりとしたジーンズに、中は白のキャミソールで、七分袖の黒いカーディガンを羽織っていて…

かご素材で出来ている、春らしいデザインのバックを肩に掛けていた。



つーか、全体的に細せえな。

手首なんて、ちょっとつかんだら折れそ(汗)


手だってちっちゃいし…

指も細い…





じ―――…




俺の視線を感じ取ったのか、沙和は俺をじーっと見つめてくる。

そして携帯を開いて、メールを打ち始めた。





―――――――――
【TO】

私の格好変ですかー(--;)?

ーENDー

―――――――――


なっ………



「違げーよ(汗)」


とっさに声を出してしまった。


急いでメールを打とうとすると…




―――――――――
【TO】

冗談だよ(^▽^)笑

ーENDー

―――――――――