君の声がききたい

その日の放課後。

一人で歩いて帰っているあたし。


いつもは沙和と帰るが、今日沙和は高須くんとデートのため、今日は一人。




「おーい!ハル!」




すると…後ろから聞きなれた男の声が…

隼人だ。

間違いない…


歩く速度をゆるめ、振り返ると…

隼人が後ろから走って来る。



やっぱり隼人だ。

17年間聞いてる声なんだから、聞き間違えるわけないよね……



あたしは立ち止まり…隼人を待つ…



「よ!」

「今日部活は?」

「休み」

「ふうん」


二人並んで歩き出す。



隼人…また背がのびみたい…

あたしはチビだから、どんどん差がつくな…

一度だって、隼人を抜いたことないし…



「沙和さ~」

,「え…?」