君の声がききたい

顔文字が入った沙和のメールは、どことなくかわいい。




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【TO】

これから飲みに行かない?

ーENDー

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俺が打った文を読んで、沙和は少しびっくりした表情。

だけど、すぐに返事をくれた。



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【TO】

いいよ(*⌒▽⌒*)

ーENDー

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「・・・・」


やった。




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【TO】

今、俺の友達がこの辺で
飲んでるらしいから、
そいつらと合流するけど
いい?

ーENDー

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沙和は俺の問いに、笑顔で頷いてくれた。


俺はすぐに修也に電話して、居酒屋の場所を聞いた。

居酒屋は俺らがいる方とは反対側にあるらしく、ここから歩いて10分くらいみたいだ…


修也と電話を切ったあと、再びメール画面を開き、沙和に文章を打つ。




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【TO】

じゃあ行こう。
こっから10分くらいで
着くよ。

ーENDー

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メールの文章を読むと、沙和は口パクで「オッケー」と言った。

俺は沙和と、肩を並べて歩き出す…


いつもの癖で、携帯をポケットにしまいそうになったが…

沙和との会話があるから、携帯は握ったまま歩く。