君の声がききたい

「うん!私もするねっ」

「おう!じゃあ‥またな」

「あ、修也!」

「ん?」


帰ろうとすると、虹が俺を引き止める。




「本当ごめんね…送ってくれてありがとう……」

「………」


ペコッと頭を下げる虹。

顔は笑っているが…俺に気を使っているのが見え見えだ。




「“ごめん”はいらないから、“ありがとう”だけでいいよ♪」

「………!」


俺はそう言って、少し早歩きで虹に背を向けて歩き出した。




ついつい、かっこいいことを言ってしまう俺…

いや。今のがかっこいいことなのかわからないが…


まあ、いいか。



俺は熱帯夜の蒸し暑い夜道を、ぼんやりと考えことをしながら、だらだらと帰った…



翌日から、虹と俺のメールや電話のやりとりが始まった。


その日から毎日毎日…

俺は虹に日に日に惹かれていた…







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【虹】
【Re:】


マンションの下にいるね(o^_^o)

ーENDー

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ブォン


「おはよ」