君の声がききたい

虹ちゃんが、エレベーターがある方向を指差す。



「…おう」


俺はエレベーターに向かって、車椅子を押した。

そしてエレベーターに着き、ボタンを押して来るの待つ…




駅のエレベーターって…

結構ちっちゃいんだな…


いつもエスカレーターか、階段だから、エレベーターなんて使わないから知らなかった…




ガコン


！

すると、エレベーターの扉が開く。


俺らの前にいたベビーカーを押した人が先にエレベーターに乗り込んだあと、あとから老人２人が乗り込む。


エレベーターは定員オーバーな雰囲気だ。




「先行ってください…」


俺はエレベーターに乗った人たちに、そう声をかけた。

エレベーターの扉は閉まり、上に行ってしまった…





次に乗るか…

今エレベーターに並んでる先頭は俺たちだから、次なら確実に乗れるな…



ちらっと虹ちゃんを見ると…

何事もないように、平然とした顔をしている…


なんだか…

こんな状況はなれていると言っているような…そんな顔。



俺はそんな虹ちゃんを気にしつつ、次に来たエレベーターに乗り、ホームへ向かった…










「あー行っちゃったね…」