君の声がききたい

今の奏の発言からすると…その虹ちゃんて子も、これから一緒に行動していいかってことだよな?



「俺もいいよー!むしろ“歓迎”するよ♪」


俺は場の雰囲気読み取り、そう言った。

すると、虹ちゃんって子はクスと笑って「よろしく」と言った。


笑った顔も、かわいいと思った。





しばらくして、たこ焼きを買いに行ったハルちゃんが帰って来て、虹ちゃんとの久しぶりの再会に喜んでいた。


聞くところによると…

虹ちゃんも小学校の頃、沙和ちゃんと隼人と同じ特別クラスで、3人は特に仲が良かったらしい。

中学は学区が違ったため、虹ちゃんとは離ればなれになったが…虹ちゃんもひまわりの会に所属していたため、隼人たちは定期的に会っていたみたいだ。



俺はハルちゃんが買ってきてくれたたこ焼きを食いながら、虹ちゃんをちらちら見る…




「ん…」




すると、沙和ちゃんの口に串に刺したたこ焼きを近づける奏。

車椅子を押している沙和ちゃんは立ち止まって端に寄り、たこ焼きをパクッと食べる。



おお。

奏って…ああゆう、ラブいこともするんだ!


沙和ちゃんめっちゃ照れてるし…(笑)

虹ちゃんにもからかわれちゃって……




あ、そだ。


「虹ちゃんは彼氏いないの?」


俺はしゃがんで、虹ちゃんに話しかける。



「いないの〜ってゆうか、今まで1回もいない〜」