カキ…

《とりあえず、外でようか》


俺はノートにそう書いて、出口を指差した。

沙和はニコッと笑い、頷いた。









がやがや


外へ出ると、街は若者やサラリーマンなどで溢れかえっていた。



ここ駅前だからな…

飲み屋とか充実してるから、昼、夜関係なく人が集まるんだよな…






ブ――ブ―…




すると、ポケットの中でマナーモードにしていた携帯が震えた。

俺はポケットから携帯を出し、携帯を確認する。



【修也】


修也からの着信だ。

俺は沙和に謝るポーズをしたあと、電話に出た。






「もしもし」

『あ、奏!バイト終わった?』

「うん。今終わったとこ…」

『マジか〜お疲れ。今、みんなで居酒屋にいるんだけどさ…お前どうする〜?』

「…うーん・・」

『せっかくだから来いよ!奏のバイト先の近くだし』

「………」


どうすっかな…


ちらっと沙和を見ると…沙和は携帯をいじっていた。






「…ごめん。ちょっとかけ直す」

『うん(?)わかった〜』


一旦電話を切る俺。