君の声がききたい

「よぉ!虹、久しぶりだな〜」


隼人が車椅子の子に近づく。



隼人も…この子と知り合い?




「奏と修也に紹介するよ。こいつは虹っていって…俺と沙和とハルと一緒の小学校だったんだ!」

「はじめまして。野々村 虹です!」


俺と修也にペコッと頭を下げる虹ちゃん。



この子かわいいな。

化粧はちょい濃いめだけど…やりすぎてないから、似合ってるし。

今時の子って感じで、モテるタイプ…だと思う。

まぁ、沙和には負けるけど。←




――『虹、ひとりで来たの?』


沙和が虹ちゃんに聞いた。




――『うん。暇だったから…来ちゃった!沙和たちいると思ったし♪』


虹ちゃんは、手話で沙和に言葉を返す。


手話できるんだ…


俺は、沙和と虹ちゃんの会話をじっと見つめる。




――『そっか♪良かったら一緒に回らない?ハルも来てるしっ』

――『ハルも来てるんだ〜♪会いたいな!でもいいの?私も一緒しちゃって…』


俺たちをちらっと見る虹ちゃん。




――『奏たち…虹も一緒に回ってい?』

「全然いいよ」


即答する俺。

断る理由はねえし。