君の声がききたい

「“ひまわりの会”は、俺と沙和が所属してた障害児の人たちの団体だよ。俺らが子供の頃は、月1で交流会みたいなのがあって、よく遊びに行ったよ」

――『その団体が年に1回、大きなイベントをやるの。ちょっとしたお祭りみたいな感じで、結構楽しいよ♪』

「へえ」


そんな団体があるんだ…



「“ひまわりの会”自体、子供の障害者対象の団体だから…俺たちはとっくに卒業してるんだけど、OBとしてイベントに誘ってくれるんだよな」

「…なるほどね」

「そのイベントなら、私も隼人と沙和にくっついて毎回行ってるよ!結構広いし、出店とかもたくさんあって楽しいよね♪」


ハルちゃんが、唇にリップを塗りながら言った。



「一般の人も行っていいんだ?」

「いいんだよ!むしろ人がたくさん来た方が喜ばれるからね」

「ふうん…」

――『奏も行こうよ!』




沙和が俺の服を引っ張る。



「ああ、いいよ」

――『本当!?バイト休みとってくれる?』

「うん」


「やったねー沙和っ!ねぇね。どうせなら、浴衣着て行こうよ♪」

――『いいね♪♪じゃあ今度買いに行こ』


ハルちゃんとはしゃぎ出す沙和。


俺はつまみの軟骨の唐揚げを、一つ口に運ぶ。




「なぁ…隼人!俺もそのイベント行ってもいいか?」


……!

隼人に話しかける修也。