君の声がききたい

「もう二度と…沙和に近づくな…」


俺は2人を睨みながら、冷たい口調でそう言った。

恵里佳は、泣きながら走ってその場を去る。




「修也っ……私はね、本当にやめようって言ったんだよ…」


美穂が、修也に泣きながら言った。

修也は、返す言葉を失った様子。



「本当だよっ?ね?だからお願い……見捨てないでっ」

「…ごめん。しばらく距離置かせて……」

「・・・っ!」


修也は美穂から目をそらした…

美穂は大量の涙を流しながら、病院を出て行った。


修也は頭を抱えてながら、その場にしゃがみこむ。

ショックを隠せない様子…当然だ。


その後

隼人とハルちゃんが戻ってきて、病院を出た俺たちは、タクシーに沙和を乗せ、沙和の家に帰宅した。





「風呂…入れるか?」

――『うん…』

「なんかあったら言えよ?」

――『うん…』


パタン


家に帰宅して、俺はすぐに沙和を風呂に入れた…

「ふぅ…」とため息をついて、俺はソファーにドカッと座る。


沙和の顔見てっと…辛い。


元気なんか出るわけねえよな…


どうしたらいいんだろ…




天井をぼんやりと眺める俺。