君の声がききたい

隼人は、ハルちゃんと飲み物を買いに行った。

俺は沙和と、病院のロビーの椅子に並んで座る。




「・・・・」

「…………」


沙和はさっきからうつむいたまま、話しかけない限り話さない状態。




トン

「沙和…」

「!」


沙和の肩を叩く。




「…腹減ってない?」

――『……うん‥少し…』

「帰りになんか食って帰るか?」

――『うん…』


ちょっとだけ笑う沙和。

沙和の笑顔が見れて、少しホッとする俺…





「奏……」




すると…後ろから聞こえて来る修也の声。

俺は座ったまま、後ろを振り返る…



「―――!」


振り返ると…修也の隣には、恵里佳と美穂の姿が…

2人は気まずそうに…うついていた。



「2人に連絡して…問い詰めたら・・白状し……っ!」

「きゃ」

「奏!」


俺は気がつくと…恵里佳の服の胸ぐらを思いっきりつかんでいた。