君の声がききたい

バカみたい。

早く帰ろ…

ハルが待ってるし…



トイレのドアを手で押すと…





「!」


開かない…

なんで?


ドアがびくともしない。



なんで!?

カギは開いてるはずなのに…


手に力を入れて押してみても、ドアは開かなかった。



あの子たち…

私をここに閉じ込めたの………?



だったら自力で…




「つっ!!!」


立ち上がろうとしたら、ビクンッと足に痛みが走る。



痛い…

なにこれ…

尋常じゃないくらい痛いよ…

こんなの初めて…




ん…?


ふと周りを見渡すと、トイレ内に私の化粧ポーチや参考書が散らばっていた。



全部私のだ。

カバンも足元にあるし…


さっき頭に降ってきたのは、これだったのか…

これもあの子がやったんだ…



ため息をつきながら、散らばっているものを拾う。




あ、そうだ携帯!

ハルに連絡すれば…!


ドアの前に落ちている携帯を手に取る。