君の声がききたい

ノートを拾った瞬間…

私は恵里佳って子に、カバンで思いっきり殴られた…

カバンについている金属が頭に当たって痛い…



キッと恵里佳って子を睨む。


恵里佳って子は、さっきとがらりと雰囲気が違い…

態度の豹変ぶりが明らかにわかった。



なんなのこの人…

顔が怖いんだけど。




「っっ…!!」


次は、足で腕を蹴られる。

そして…




「〜〜〜〜っ!!」


急に後ろから目になにかを押さえつけられ、目の前が真っ暗になった…



ヤダッ

怖い!


耳の聞こえない私には、唯一視力しか頼るものがないのに…


音のない世界は当たり前だけど…

見えない世界は怖い…



恐怖で抵抗できないでいると、私の体はどこかに引きずられていた。




嫌だ!

どこに行くの?

暗いよ…

怖いよ…





「……ッ…!」


そしてしばらく引きずられたあと…私の体は、思いっきり突き飛ばされ、どこかに壁に当たりよろけ…



〜〜〜〜つっ!!!


かなり強い痛みが、足首に走り、体中全身に行き渡った…