君の声がききたい

私のノートを恵里佳って子と、修也くんの彼女が読む。


修也くんの彼女は一体なんなの…?

なんでここにいんの?

関係ないじゃん。




《本気で?本気で奏と付き合ってんの?》




《そんなの関係ないじゃん》

《奏が本気で誰かと付き合うなんてないから》


ズキっと胸が痛む。

そんなことないってわかっていても…そうかもしれないって不安になってしまう自分がいる。

だけど私は、強気な態度でペンを走らせた。




《あんたこの前からなんなの?奏はあんたのこと嫌いって言ってたよ?あんたが奏のこと好きなのは勝手だけど、これ以上つきまとうのやめてよ》


恵里佳って子に、ズンとノートを突きつける。すると…




「……っ!」


突然‥恵里佳って子がキッと顔つきを変え、私のノートを奪ってぶちまけた。




「〜〜〜〜゛〜゛!〜〜〜!!!!!」


そして…恵里佳って子は、私に向かって怒鳴り始める。

口の動きが早いため、何を言っているかがわからない…




「〜〜〜゛っ!!〜゛〜〜゛ブスッ!!」


あ。

今“ブス”って言った…


だけど全然悔しくなんかない。

私はブスかもしれないけど、奏は私を選んでくれたんだから。


私は平然を保ちながら、落ちたノートを拾う。





「―――!」