君の声がききたい

――『じゃー8時までうちに来てれば?そんで一緒に行こうよ♪』

「あ、いいね☆それじゃあ、一回うちに帰って着替えだけして、沙和んちでメイクやり直したりしよーかな♪」

――『いいね♪髪巻きっこしようよー』

「OK★んじゃ、早速帰ろー!」


私たちは後片付けをして、食堂をあとにした。



そして駅に向かって、ハルと会話をしながら歩く。


――『ってゆうか、居酒屋の場所どうするー?男共は、私たちに任せるって言ってたんでしょ?』

――『うん。携帯でいい店探してたんだけどさ…1日中使ってたら、充電なくなっちゃった(汗)』

「…ぷ。ダサ〜(汗)じゃー私の携帯で探してみっか〜」


ハルがカバンをごそごそと探る。




「…あれ?携帯ないんだけど……」




駅の近くの大きな公園の前で、ハルが自分の携帯がないことに気づく。



――『マジ!?』

「ポケットにもない…」

――『ハルさっき食堂で、携帯いじってたよね?』

「じゃあ、食堂に忘れたんだ!ちょっと取りに行ってくるから待ってて!」

――『一緒に行こうか?』

「いい!あそこのベンチに座って待ってて!すぐに戻ってくるからー」

――『わかった!気をつけてね〜』


ハルは猛ダッシュで、大学に戻って走り出した。

私は公園に入り、入り口のすぐそばにあるベンチに腰掛けた。



ハル大丈夫かな…

携帯あるといいけど…


ベンチに座りながら、履いているヒールのつま先をぼんやりと見つめる…




ポン