君の声がききたい

これから、私たちはネイルに行く予定。

って言っても、セルフだから自分でやるんだけど…



――『そだね♪じゃ、行こっか』

――『洋服も買ったし、ネイルもするし、バッチリっしょ♪奏くんもメロメロかもよー』

――『そ、そうかな…』


私は買ったばかりの夏服が入ったショップ袋を抱え、ハルとネイルサロンへ向かった。
















ちら

ちら…


さっきから、自分の爪ばかり見てしまう…

あと、携帯の時計と…

本屋の前をちらちらと…



ハルとネイルサロンでネイルをして、夕方別れたあと…

私は一度家に帰ってシャワーを浴びて、夕飯のしたくをして、

買ったばかりの服を着て、奏のバイト先である本屋さんに来ていた。



本当は奏がバイト終わったら、直接うちに来る約束だったんだけど…

待ちきれなくて、迎えに来ちゃった!


奏、びっくりするだろうな(♪)



本屋の入り口の横で、私はまるでご主人を待つ犬のよう。

本屋から出てくる人を、ちらちら確認する…




好きな人を、こうやって待ってる時間て…好きだな。

ドキドキしたり…

ちょっとモヤモヤしたりして…

なんか楽しいよね!