ゆっくりと深呼吸をして、前を向いた。 春の風が、私の髪を揺らす。 不思議と…恐怖とかは、なかった。 意を決して、右足を前に、出す。 「さよ…なら」 そして、目を瞑って、左足も踏み出そうとした、その瞬間だった。