しばらくして、陽向は約1時間ほど続けた練習を止め、近くにあったペットボトルに手を伸ばした。 ペットボトルに入っている水を口に入れ、水分補給をしていると、道場の窓から涼しい風入ってきた。 『涼しい・・・・』 春を感じさせる暖かい風は、道場内に広がった。 外からは、都会では珍しいくらいに雑音が聞こえない、 聞こえるのは風の音だけだった。 その時――――― チリーン―――・・・・・ どこからか、鈴の音が聞こえた。 .