ただ、あなただけは。





「よし、まずは委員長決めするぞ〜!」


はい、決ました。
お決まりの委員長決め。



みんな絶対に委員長になりたくないため

自然と目をふせていた。



「誰か立候補者いないのか〜?」



委員長になりたい人
なんている訳ないじゃん…


そう心で私はつぶやいた。


先生は教室全体を
見回してため息をついた。


「はぁ…仕方ないなぁ…じゃあ俺から指名するぞ−」


これ当たった人可哀想だな…

なんて他人事の
ように思っていた私。



私が指名されるはずはない。



…しかし私の予想は大きくはずれた。




「今日は9月10日だから…9と10を足して19…

じゃあ出席番号19番
のやつ立て〜。」



……………うそでしょ。



私は渋々立ちあがった。



「おっ!じゃあ委員長よろしくな。みんな拍手〜」



私の思いも虚しく

みんなの拍手に包まれ

私は委員長となった。