優しい子守唄

その後、係決めや年間を通しての様々な説明等を聞くなどして、午前中に帰宅となった。


「よぉ!どっか寄ってかねえ?」

一人で帰路についていた文斗の肩に、勢いよく男の腕がかかった。

予想通り、恭介だった
耳元でガムをくちゃくちゃさせているのが実に不快である。

「行かねえよ。あと、はなせ」

すると恭介は、首から腕をするりと離し、文斗の隣に並んで話した。

「んだよー。……あいつが帰って来いって?」

「…そうだ」