男だらけの部屋に私一人。

そう考えただけでも気分が悪い。

男はほとんど私の敵。


「一人でぽつんと座ってどうしたんだ?」


背後から話しかけられてびくっとした。


「いえ、別に。」


そう言うと宮野さんは隣に腰を下ろした。

自然と距離をとる。


「ふーん。聞いたぜ?アンタ巧を殴ったって。」

「……そうですか。」


あれは正当防衛。だけど殴ったことには変わりない。

いつか謝らないとね…。