「おはよーございますっ」
矢吹くんが元気に出勤してきた。
「おはよう、矢吹くん」
ニコッと頑張って笑って挨拶する私に…
「無理、したらダメっすよ?」
そう言ったんだ。
え?矢吹くん、もしかして気付いてるの…?
ほら、そんなこと言うから…
また、好きが積もったじゃん。
矢吹くんは、私をドキドキさせる天才だ。
なんてバカなことを思った。
――――………
「いらっしゃいませー」
今日に限って、お客さんが多い。
「ティラミスですね。少々お待ちください」
ティラミスを取り、箱につめる。
「おまたせいたしました。ありがとうございました」
こんなやりとりの繰り返し。
今日は、いつも以上に疲れる…。