「やっぱり、痛いな…」 痛む脇腹を押さえると、布越しに生暖かい感触があった。 恐らくはサラシには血が滲んでいるだろう。 「美桜里さん、大丈夫ですか?」 脇腹を押さえ、膝をついていた彼女に沖田と藤堂が近寄って来た。 彼らは美桜里に視線を合わせ、顔を覗き込んで来る。 「これが大丈夫に見えるか?」 「いいえ、見えませんね」 美桜里が半眼で話しかけて来た沖田を睨みつけると、彼はケラケラと笑った。 見えないなら、言うなと美桜里は心の中で呟き、沖田達に聞こえないように舌打ちをする。