「何故、コイツの部屋にアンタが居るんだよ!?」 室内に土方の怒鳴り声が響いた。 顔を上げると、障子の前では土方と芹沢が言い争いをしている。 この様子からすると、どうやら、土方と芹沢は相容れていないようだ。 「貴様には関係のない事だ」 「何だと…!?」 土方は今にも斬りかかりそうな形相で芹沢を睨んだ。 そんな彼の姿に芹沢は馬鹿にしたように鼻で笑うと、愛用の鉄扇を広げ、部屋を出て行ってしまった。 美桜里は小さく息を吐き、刀を収める。 その時にまた傷が痛んだ。