「藍色の髪に緋い瞳…。やはり、貴様は――」



美桜里は芹沢の言葉に眉をひそめた。



まさか、この男――。



彼女は直感的に芹沢の危険だと察し、刀の鯉口を切る。



「何なんだ、これは!?」



美桜里が刀を抜こうとした途端、土方達が駆けつけた。



美桜里は彼らが駆けつけてくれた事に一瞬だが、助かったと感じた。



怪我が治りきっていない彼女の身体で芹沢と戦っても、勝機はない。



それは美桜里自身が一番分かっていた。



それでも、止められないという所がまだまだ子供で青臭いのだと美桜里は痛感し、顔を伏せた。