「う…っ」 急に息苦しくなり、胸が苦しくなった。 まさか、今日は――。 美桜里は胸を押さえながら、空を見上げた。 そこには、満ち欠けのない真ん丸の月があった。 「くそ…、今日は満月か…」 美桜里は黒く染まりつつある髪と瞳を隠すため、彼らから少し離れた茂みに入った。