翌日。 美桜里は城で城内の警護にあたっていた。 情報によれば、戦況はあまり芳しくないらしい。 ほとんどの城は落とされ、今にも官軍が会津城下に入ってもおかしくない状態だ。 しかし、会津城下に入るには母成峠がある。 そこさえ突破されなければ、官軍の進入は免れる。 「頼む…、守りきってくれ…」 美桜里はそう願いながら、兵士達と警護していた。 「で、伝令!」 すると、一人の兵士が血相をかいて城に飛び込んで来た。 「ぼ、母成峠が突破されました!」 「!?」 城内に動揺が走る。