咲き舞う華は刻に散る



城の前の門に着くと、警備に当たっていた藩士に声をかけた。



「会津公にお取り次ぎを」



美桜里の言葉に藩士は怪訝そうな顔をした。



「お主は?」



「川綵と言えば、分かるか?」



川綵と言えば、だいたいの会津藩士は分かる。



川綵蘭――、彼女の父親が会津公の護衛役として城を出入りしていたからだ。



すると、怪訝そうな顔をしていた藩士は川綵という名に一気に顔を青ざめた。



何故、そんなあからさまに青ざめるかなぁ…。



美桜里は小さく溜息を吐いた。



「か、川綵様でしたか。どうぞ、中にお入りください」



藩士の声に城の門が開く。