咲き舞う華は刻に散る



時を遡る事、一刻前――。



「総司!待て、ゴラァア!」



「嫌ですよ、豊玉さん!」



「その名で呼ぶんじゃねぇぇえ!」



土方は発句集を沖田から取り戻すために全速力で彼を追いかけていた。



後ろからは藤堂が追いかけて来ている。



発句集を取り返すべく鬼ごっこ?は屯所内を既に五周はしていた。



バタバタと騒がしいにも関わらず、誰も注意しようとしない。



近藤も山南も不在だからだ。



平隊士が副長である土方と幹部である沖田達を注意出来るわけもない。



「おい、どうするよ!」


「どうって…」



平隊士達が困ったようにあたふたとしていると、永倉が現れた。