咲き舞う華は刻に散る



「美桜里を渡せ、土方」



「…っ!?」



おそらく、美桜里にこんな怪我を負わせたのは会津公や桐生に違いないだろう。



何故、この方が美桜里を求めるのか――?



理由も動機も分からない今、彼女を渡す理由は彼らにはなかった。



たとえ、それが新選組が仕える主の命令だとしても――。



「容保様、彼女を――」



「美桜里は鬼と人間の混血の娘だ」



土方の言葉に重ねるように桐生がそう言った。



土方達は驚きで目を見開いた。



鬼と人間の混血――?



美桜里が混血だという事は兄である桐生も混血だという事になる。



「混血?意味分かんねぇよ」



永倉は声を震わせ、信じられないという顔をしていた。



それさ彼だけでなく、土方やその場に居た新選組幹部達は動揺していた。



しかし、皆が動揺に包まれる中、沖田だけは動揺していなかった。