咲き舞う華は刻に散る



「父様ぁ!母様ぁ!兄様ぁあ!」



すると、美桜里の声がした。



桐生は妹の所に行こうとしたが、何故か身体が言う事効かない。



「美、桜里…」



しかし、急に美桜里の声が途切れた。



視線を声のした方に向けると、美桜里が母方の祖父、尚孝とその家臣と幼なじみの陽真に連れ去られる所だった。



美桜里は気を失い、陽真の肩に担がれている。



「何故、祖父様が美桜里…」



そういえば、自分達を襲い、家に火を放った奴らの羽織には祖父の家の家紋が付いていた気がする。



つまり、母は実父の命令で殺されたという事だ。



美桜里や尚孝はいつの間にか桐生の視界から消えていた。