「何?」
美桜里は不快感を露にしたようにぶっきらぼうな言葉を返す。
女はそんな彼女の反応に口元に着物の袖を当て、ころころと笑った。
容姿が美しいだけにその姿は様になっていて、腹が立つ。
そして、その笑い方は美桜里にとって不快にさせるものに過ぎなかった。
「用が無いなら、私は戻――」
「芹沢はんはいつ殺されるんどすか?」
言葉を遮るように発せられた女の言葉に美桜里は目を見開いた。
どうやら、この女は芹沢に何らかの関係があるらしい。
美桜里は女の問いにどう答えるべきが悩んだ。
別に芹沢を暗殺する事を話しても良かったが、その代償――、正体が知られる事は彼女にとってかなりの痛手になる。



