「この子に合う服を見繕ってくれ」 「はい、畏まりました」 永倉がそう言うと、店の店主は着物と袴を美桜里の前に数着並べた。 並べられたのは黒や藍色、紫の着物、灰色や黒の袴。 美桜里は派手な色がなかった事に肩を落とす。 三人は並べられた着物を見定めるように見ていた。 「よし、これを全部くれ」 原田の言葉に美桜里は耳を疑った。 これだけの着物を買ったら、相当な値段になる。 美桜里は頭の中でパチパチとそろばんを弾き、計算すると、顔を青ざめた。