「副長、何か言いましたか?」 ポツリと呟いた土方に斎藤は問う。 「いや…、何でもねぇ」 土方は考えていた事を隠すように顎から手を離し、芹沢の方を見た。 彼は美桜里の入隊が決まり、満足そうに笑っていた。 あの男、何か知っているのか――? 土方の脳裏にそんな疑問が浮かんだ。 が、しかし、定かでは無い。 土方はその疑問を振り払い、斎藤に後を任せ、道場を後にした。