「何処に行く?」
土方に呼び止められ、美桜里は足を止めた。
「部屋に戻る」
「だったら、俺の部屋に行け。前寝ていた部屋は元々使っていた奴が居る」
「…分かった」
美桜里は素っ気なくそう答えると、また歩き出そうとした。
しかし、すぐに足を止めた。
「一つ言っておく。私の正体を知ろうとするな。もし、知った時は…」
美桜里は顔だけこちらを向け、彼らを睨みつけた。
「殺す…」
彼女の緋い瞳に睨まれると、土方達の身体に悪寒が走った。
焔のように真っ赤な色なのに、彼女の瞳は氷のように冷たい。
まるで、人を殺すのに躊躇いは無いと言っているようだった。



