弟は、あまりそういうのを要求してこない。

手は繋ぐけど、おんぶとか抱っことか、私だと少しキツいということを、子供ながらに分かっているのかもしれない。

来年は小学生だから、ますます甘えたりをしなくなるんだろう。

反抗期とか、大変そうだなー…私に似て。

かなり未来のことを考えた。将来像を思い描いても、行きつく先は有岡の二代目みたいなもの。…有岡に似ても困る。


“あ、そーいや言ってなかった。”


目を閉じて、開く。見えるものは変わらないはずなのに、一秒前はもう永遠にこない。

戻れない未来に、私達は居る。


“好きだ。”