僕はどうしても結婚したくない。
芹霞を"愛人"なんて影の存在にはしたくない。
どうしても芹霞を好きでいたい。
芹霞と共に生きていたい。
堂々と芹霞を横に立たせたい。
どうすればいい?
僕はどうしたらいい?
ああ…――
出る答えは1つだけ。
僕は――
諦めたくない。
ごめん、櫂。
どうしても僕、諦めたくないんだ。
譲れないんだ。
このままだと…全てが破滅する。
全てが水の泡だ。
僕の想いも…何もかもが。
だから――
「お出かけしようか、芹霞」
2日。
やってやる。
僕にとっての"切り札"を決行してやる。
たった一度しか使えない僕の"切り札"。
大事に大事にとってきた僕…。
時期を見計らい、万全な態勢を整えててから、臨みたかった。
芹霞と1日…仮初の恋人として過ごせる特権。
強制的に芹霞を、恋人として意識させられるチャンス。
"約束の地(カナン)"で、僕が懇願してやっとやっととりつけることが出来た僕だけの権利。
それはあの時、確かに…いい方向に進んでいたんだ。
だから僕は。
時間を巻き戻すために。
"お試し"で終わらせないように。
芹霞を振り向かせたい、ただそれだけの為に。
安易に使わないできたんだ。

