雑な扱いに、匠は不満を漏らす。 「へ、い、き、よね?」 親はどこでもそうなのか、あるいは真紀子に限ってなのか。 この世で最も怖い存在のひと睨みが、匠の戦意を瞬時に絡め取った。 「はい……平気です。天井、見てます。天井見るの、大好き……」 「よろしい」 真紀子の腕組みを見た姫子が「ぷっ」と吹き出し、口を手でおさえた。 「うん?お姉ちゃん?」