━━Ⅰ━━ 午後5時過ぎ。 「ホントにいいんですか?佐伯さん……」 これでもう何度目だろう。 真紀子は、匠に付き添っている姫子に言った。 「はい。『謎解きの集い』に興味がないって言ったら嘘になるけど、匠くんとクイズをやるのも、すごく面白いんですよ。発想が飛びぬけてるから、出し甲斐があるっていうか」 「そ、そう?でも、遠慮はしないでくださいね。この子なら、放っておいても平気だから」 「ぐ……っ。勝手な。平気じゃないんですけどぉ」