延々と小動物のように震えていた人見知りの彼女と殺人は、それこそ干支で例えれば犬と猿。 事件現場で例えれば水と油。 通常、手を組むことなど夢にも思わない。 しかし、彼女が犯人だと仮定すると、あらゆる事象に辻褄が合うのだ。 「うん。さっき解いた問題AとB、これが教えてくれたんだよ。ダイイングメッセージの答え、つまり、この人が犯人だって」 もはや、匠の発言がハッタリだと疑う者はなかった。